現代の参勤交代

現代の参勤交代とは何か

私は「バカの壁」で有名な養老孟司先生の本が好きで愛読している。

中でも「養老孟司の幸福論~まち、ときどき森~」(中公文庫)は

現代日本の生き方、暮らし方に警鐘を鳴らし

コロナ時代にどう生きるべきか私たちの暮らし方に大いに参考になるはずです。

 

今日はその中から「現代の参勤交代」という養老孟司先生の考え方をご紹介します。

そもそも参勤交代とは、江戸時代において各藩の主である大名や交代寄合を交替で江戸に出仕させる制度のことです。

大名たちは地元と江戸を常に行ったり来たりしなければならなかったというわけです。

 

では「現代の参勤交代」とは何か。

都市生活者が定期的に自然を訪れて長期滞在し、田んぼの手入れや杉の間伐など

自然の手入れを体験しようというものです。

 

先生によれば、もちろん反対の声が上がるに決まっているが

実際に自然の中で何かをやってみれば自然や文化に対する考え方が変わって来る

とおっしゃっています。

 

どっぷりつかってやってみるとわかる

養老孟司先生が著書の中でも常に「とにかく行ってみればわかる、やってみればわかる」と

おっしゃっていますが、私もそれはすごく良くわかります。

 

例えば、実際に自然の中で何かをやってみれば考え方がかわる

という話も、まさに私は那須とさいたまのデュアラー生活の中で実感してきました。

 

きっかけはゴルフの拠点として建てたセカンドハウスでしたが

実際に那須で生活をするという体験を通して

那須の大自然の恵みと脅威に触れ、庭や隣地の雑草を手入れし

農作物や木々の手入れをする。

 

やってみて初めてわかること学ぶことが沢山ありました。

大切なことは、美味しいところだけを触るのではなく

どっぷりつかってやってみることだと私も思います。

 

自然に参勤交代する効果とは

養老孟司先生が提唱される『現代の参勤交代』ですが

どのような効果があるのでしょうか。

 

「養老孟司の幸福論」(中公文庫)の中で

対談された天野礼子先生が以下のようにまとめておられます。

 

 

1.来るべき大震災に備えて、災害時の避難地を作っておく

そのためには田舎に「第二の親類のような関係」もつくっておくと良い

 

2.ロシアやドイツの政策であるような市民農園をつくり

都市生活者を週末に向かわせることによって次の効果が期待できる

・体を動かすことによって「精神の健康」を取り戻すことが出来る

・農耕を耕す訓練をしておくことで食料自給の手法を確立出来る

 

3.田舎にその地域の材で木の家を造ることで地域材の出口となり

木質バイオマスエネルギー使用を含めた国産材の利用促進に貢献出来る

 

 

私も全く同感で現代の参勤交代は

究極のリスクヘッジとも言えるのではないでしょうか。

 

これからの時代のデュアラー生活

新型コロナウイルスの感染拡大によって

私達の生活価値観は様々に変わろうとしています。

 

個人的には「有事」は起こる物という現実を

全ての人が体験出来たことが何よりも

大きかったのではないかと思います。

 

養老孟司先生の本の中にあるように

一億総評論家時代、本気の人がいないという世の中で

 

生きる為、生き抜くために本当に必要な力とは何か

有事の為の本当のリスクヘッジとは何か

真剣に考えるための一歩がデュアルライフな生活だと私は考えています。

 

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